TPPについて




リクエストあったのでTPPについて書いてみる
しかしナニを書けばいいのかサッパリサッパリ
困ったのでココは一つ、何も知らない人に一から説明する勢いで書いてみることにした

とりあえずTPPってなんぞやって話なんだが
一言でぶっちゃけると相互に「関税自主権」を無くす協定

関税って何よってとこから始めるのでそんなん常識って人は適当に飛ばしてPLZ

【関税とはなんぞや】

Aとゆー国とBとゆー国があります
それぞれいろんなモノを作ってます
作ってるモノの値段がイロイロ違います

A国
リンゴ200円
バナナ200円

B国
リンゴ300円
バナナ100円

この二つの国が貿易をするとどーゆーことになるか
ちなみに品質は全く同じと仮定します

A国の立場で考えてみよう

まぁ儲けようと思ったらリンゴを売ることですよね
バナナ200円で売ったってBの国じゃ100円でB国産のが買えるんだもん
そんなの売れるワケもない

だからA国としてはリンゴをガンガン作って売りさばくと儲かるワケだ
で、逆にバナナを同じくらいの数買わなきゃいけなかったりする
自分だけ儲けてると怒られちゃうんですよ困ったことに

貿易は対等にやるのが丁度イイノデス(食料は戦略物資とかそーゆー話はまた今度で)

で、買ってきた100円のバナナ
そのまま100円で国民に売っても国はなんも得しませんな
更に自国で作ってる国産200円のバナナを買ってもらえなくなっちゃうしね

そこで税金を100円かけて200円にするわけだ
コレが「関税」

関税かけると、国産バナナも外国産バナナも同じ200円になってどっちも売れる
外国産バナナが売れれば国は税金100円ゲットできて財政が潤う
みんなが幸せになれる素敵な仕組み

ココまではOKだよね?
ホントなら図とかで説明したいんだがソコまで作るのは面倒なので
ここまでの文章だけで理解してくれると助かる

で、TPPは何かっつーと買ってきたバナナに100円の税金をかけられなくなる仕組み
だから強制的にバナナを100円で買わされて、ソレをそのまま国民に100円で売らなきゃいけない
税金は入らないし、自国のバナナも売れなくなる

結局どうなるかとゆーと

A国はリンゴ農家が沢山増える、バナナ農家はバナナ売れないので居なくなる
B国はバナナ農家が沢山増える、リンゴ農家はリンゴ売れないので居なくなる

こーゆーこと
かなり極端だけどなんとなくイメージついた?

それでもまだ今回のA国とB国の例だと、まぁお互い利点があるのでTPP実施するメリットもありそうです
じゃココにC国とD国を追加してみよう

C国
リンゴ10円
バナナ50円

D国
リンゴ800円
バナナ1200円

この4国でTPPを締結するとどうなるか
もう見ればわかるけどC国がどんどんリンゴとバナナを売りまくる

A国、B国、D国関税をかけることが出来ないので
自国内に海外産の10円リンゴがどんどん出回る
そんで最終的に自国のリンゴ農家とバナナ農家が壊滅します

安く買えるんだからいいじゃない?って思う人も当然居るでしょう
確かに安く買えるのはいいですが・・・そのオカネはどうやって手に入れますか?
何かを売ったり、或いは労働しないとオカネが手に入りません

また、リンゴ10円で相手の国の農家を根こそぎ壊滅させたら
なんと値上げすることが出来るのですよ

何せほかの国じゃもう生産してないですからね
100円にしようが1000円にしようが買わざるを得ない
ミカンとかイチゴとかほかにも沢山あるじゃないかって?

そうですそうです、世の中には果物だけじゃなくて
野菜やら工業製品やらいろーーーんな種類があるわけなので
何かを売って何かを買えばいいわけですよ

でもココがTPPを考える上で一番大事なので注意してね
TPP締結して一番儲かるのは「売るモノが多い側」
言い換えるなら「資源が多い国」が儲かる

結局のところTPPってのは植民地宣言と同等
アメリカの米の値段って10kgあたり300円くらいだっけ?
確か関税が800%くらいだったと思います

こんなレベルの価格競争にマトモに勝てると思ってるんだろうか・・・

品質がイイモノを作ればいいとゆー方も居るでしょう
そりゃ確かにイイモノ作れる人たちは生き残れます
米で言うなら魚沼産コシヒカリレベル?

いやでもね、カリフォルニア米食ったことある?
あのレベルで300円だったら多分国産米買う気無くすと思うぜマジで
少なくとも外食産業から国産のものは軒並みなくなると思う

というかそもそもTPPナシでイイモノ作ってたほーが儲かるんじゃねーかと
わざわざTPP締結してから頑張る理由がわからない

アレだ、福島のガレキを運んで燃やしても煤塵から99.9%放射性物質除去できるから大丈夫、みたいな
いやいや、運んできたり燃やすのやめようよ
○○しても○○すれば大丈夫ってのは意味が全くわからん

TPPで日本の一般市民レベルのメリットは何もないです
なーーーんにもないです
モノが安くなるとゆーことは「給料が下がる」ってことです

ハンバーガーの値段が10円になったのを想像してみそ?
買う時はいいけど、その店で働いてる人の給料いくらになると思う?
売るものの値段が安いから人件費は更に削減されて、一層の効率化が必要になる
アレだ、仕事はキツくなって給料が減るとゆー不可思議なことになる

ただ、社会をピラミッド構造で例えるなら
上位層だけはプラスになるのかな

そんで中間層が一番ひどい目にあって、下位層は一時的に得する感じ?
で、消費税増税が導入されると今度は下位層が損することになるんで・・・
あー、なんかハナシ広がってきたな

ちょっと脱線した
そんでTPPがなんなのかをなんとなく理解していただいたトコで
それについての対処法

海外競争力の高い企業に勤めましょう
国民皆保険が崩れるかもしれんので健康でいましょう
現金の力があやしくなるのでリスク分散しましょう(外国債/外国株/貴金属)
公用語が英語になりかねんので英語の勉強しましょう

そんくらい?

こんな滅茶苦茶なモノが通るとは到底思えないのだけど
通ったら通ったでカオスな社会が逆に楽しいかもしれない

自分は適当になんとかなるさー、な人なので実際あんま気にしてません
原発事故で移住したよーに、なんとなくどーにかするでしょう








コメント

  1. さくら より:

    リクエストにめちゃ詳しく解説してくださってありがとうございます。感激ですー。
    わかりやすい内容。
    >また、リンゴ10円で相手の国の農家を根こそぎ壊滅させたらなんと値上げすることが出来るのですよ。
    ここまで考えてなかったです。その国の食料を牛耳ればその国をぶっ潰せる、っていうのはいろんな本に書いてありましたが。。なぁるほど。
    ほんとに恐ろしいですね。
    ちょっとワナワナと震えがきてしまいました。
    ただでさえ放射能バラマキでサバイバル生活なのに、更にサバイバルになってしまいかねない我が国に、これまたサバイバル生活が出来る国民が超少ない問題。
    海外で暮らしている友人からも、アメリカの医療は最悪で、病院には気軽にいけないしレントゲン1枚とって1万円。CTなら10万円。民間の保険に入ってても保険金が下りる可能性も怪しく、貧民は死ぬしかないよう・・
    それが日本にもあのアホンダラのせいで上陸してしまうと思うと世も末。
    でもkurahasiさんの文面読んでいるとちょっと気持ちが救われました。
    おし!なんとか阻止したいけど、そうなったときに自滅しないように対策するのみですね。

  2. kurahasi より:

    内容に満足いただけたようでホっとしとります
    いやいや、何をどう書こうか結構悩んじゃいましたヨ
    でもあんまり関心の無かったTPPについて調べるイイ機会になりました感謝です
    モノが安い=給料が安くなると書きましたが
    逆も真なりです
    つまりですね、アメリカの医療はめっちゃ高くて最悪ですが
    コレ医者の立場からすると立場が逆になるんですよ
    アメリカの医者の平均給与は日本の約3倍ほどです
    あっちは能力主義とゆーかアメリカンドリームな国なので
    簡単に言うと社会格差が物凄く激しいです
    「皆で一緒に」の日本にはあんまり合わないと思うんですよね
    ちなみにもしTPP締結された場合
    アメリカの自動車産業は壊滅するでしょうので
    恐らく日本がアメリカに別の面で何か譲歩してTPP自体はお流れになるでしょう
    無関心になるのはよくないですが
    あんま気にする必要はないと思いますよ