六ヶ所村の再処理工場が稼動したらどうするか




コメントにて質問して頂いた件に対する回答です
他の方も参考にどうぞ

Q 六ヶ所村再処理工場が稼動しても札幌に住み続けるか
A 現状からの変化がソレ一点であるならば、私は変わらず住み続けます

私が札幌から離れる時は、泊原発が爆発したり
中国が札幌にICBM撃ち込んだり
六ヶ所村が盛大に事故った時とかになるでしょう

まず、六ヶ所村の再処理工場が稼動したらどうなるかを考えます
こちら↓に六ヶ所村再処理工場が稼動した際の
放射性物質の年間放出量が概算で載ってます

housyutu

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%AD%E3%83%B6%E6%89%80%E5%86%8D%E5%87%A6%E7%90%86%E5%B7%A5%E5%A0%B4

例えばセシウムやストロンチウムをどれほど放出するか、ですが
セシウム137 (Cs-137) 11億Bq
ストロンチウム90 (Sr-90) 7.6億Bq

いやもうバカじゃないの?ってくらい放出するようですね
コレを現在の福島の爆発した原発と比較します

細かいコトは面倒なのでアレですが
えーと2012年9月時点で、一時間に280万~1000万Bqのセシウムを放出してるようです
多分正確なところは誰もわかってないんでしょうけどね・・・
http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/roadmap/images/m120924_06-j.pdf

つまるところ、六ヶ所村が一年で放出する量を
福島は現状一日で6720万~2億4千万Bqばら撒いてるワケです
六ヶ所村が一年かけて放り出す量を、福島は5日から20日程度で出してるんですね

よって、単純に放出量だけで考えるならば
福島の突出したヤバさが際立つので
六ヶ所村単体を考慮する必要性は割と低めという結果になります

とはいえ青森は北海道にとっても近いですよね?
当然近い方が影響は高いと思われますし、遠い方が安全に思えます
そこで次は風向きについて考えて見ましょう

日本では基本的に西から東へ向けて常に風が吹いてます
そして、冬は北風が吹き、夏は南風が吹きます
ここで、事故後2年の北海道、というか札幌の提示降下物量を見てみましょう

teijiko

http://www.iph.pref.hokkaido.jp/eiken_housyanou/eiken_housyanou.htm

札幌市でも2012年の3月から7月にかけて
チラチラとセシウムが降下してるのがわかるでしょうか?
夏場は南からの風が多くなるので、その分福島から運ばれてきたのでは?という数値出てます

但し、この数値は関東東北とかと比較するとゴミみたいな数字でして
どんくらいコレが少ない数字なのかとゆーと

teikoji

なんつーか福島原発が事故る前から計測してた数値と一緒なんですよね
こーなると、福島から飛んできてるんだか中国から飛んできてるんだか
あるいはソコらの電力会社社員が空中に散布してるのか、正直全く判断つきません

とはいえ、札幌でも気をつける季節があるとすれば
ソレは春から夏にかけて、ということがわかります

札幌では、元から春の雪解け季節は
雪が取り込んでた排気ガスとかが空中に出てくる時期でもあるので
どっちみちマスク推奨なんですよね

ここまでの情報纏めてみます

・福島と六ヶ所比較すると、福島のが何倍かワカンネーくらいヤバイ(上記数字の場合18.25~73倍)
・福島が強烈にヤバイ状態でも、札幌が被害こうむるのはほぼ春から夏限定、数字は事故前と同程度

なので、飛んでくる量は恐らく5%も増えんだろうと思われるワケです
まぁ最後の結論部分は、データ裏づけ無しの私の推測ですが
稼動してないもののデータなぞないので、ソコは勘弁

翻って関東東北のリスクを考えてみます
福島というヤバイのが既に近いので
六ヶ所村が稼動した際の増加率は1%とかで済むでしょう

でもまぁ・・・なんつーか六ヶ所村追加分を考慮する以前に
今現状の元の数字が致命的過ぎて比較するのがバカらしいです
とりあえず一昨日の記事に載せた数字見るだけでもわかりますな
https://kurahasi.ldblog.jp/archives/post-51832336.html

ということで、六ヶ所村が稼動後にリスクが高いのは
青森県、岩手県、宮城県という、六ヶ所村と福島原発に挟まれた地域であり
それ以外の地域については、現状との変化がそれほどない、という結論になります

ただし、コレはあくまで空間放出量の話
海に流す分はまた別の話です

ですが、海の分については話がすっごく単純で
太平洋側の魚介類は、北海道産でも食べなきゃソレでOK
この辺の記事に書いた通りです
https://kurahasi.ldblog.jp/archives/post-51831817.html

という事でですね
移住する際に六ヶ所村のコトは特に考慮しなくていいです
ただ、挟まれる宮城からは、なんとしても脱出するのを推奨します

とまぁ、私の考えをだだーっと書いてみました
他に質問とかあれば気軽にコメントorメールとかで質問くださいませ

あ、最後に捕捉
六ヶ所村が過去成功したか⇒全部失敗な気がする
今後成功するか⇒当分成功しないと思う

特に調べてないし、記憶で適当に言ってますが
六ヶ所村稼動は無理or当分先になると思いますよ~








コメント

  1. katarina より:

    初めまして。
    一度お礼を申し上げたいと思っていました。2011年11月に、自営業をしていた東京を引き払い引っ越す決断をした際、一番助けられたのがkurahasiさんのブログにあった考察・分析でした。その明快さにどの様な頭脳を持った方なのかと思いました。高齢の両親が住む北東北から遠くには行けない事情もあり、kurahashi
    さんに背中を押していただいて札幌を選択。札幌に友人・知人は無いに等しかったのですが、人と土地にすっかり惚れ込んでしまいました。そのおおらかさと温かさ素朴さが大好きです。適度な都会であることも。本当にありがとうございました。
    現在は両親をサポートする為、家財道具を札幌のトランクルームに預けて実家に住んでいますし、札幌で電磁波過敏症を発症してしまい不都合もありますが、そこで出会った人々や土地を思うと希望が湧き楽しくなります。61歳独身女子ですが、いつかまた札幌か海外移住(←できるかな?)をと夢想しています。
    個人的にも社会的にも厳しい状況が展開して行く中、やはり工夫して、心「豊かに」暮らしたく思います。札幌のニュースあれこれもありがとうございます。長くなってすみません。御礼まで。

  2. kurahasi より:

    はじめましてー
    こちらこそ応援ありがとう御座います
    ちなみに私の脳ミソは得意なコト、不得意なコトが色々ありまして
    突出した点もあるかもですが、総合すれば皆さんとほとんど差はないでしょう
    なので、それぞれの得意分野の知識、考え方を共有し合って
    一緒に成長していければいいな、と思ってます
    これからもご協力宜しくです
    >海外移住(or札幌移住)
    出来ます、大丈夫です
    容易か困難かは人によって差はありますが
    可能か不可能かなら、それは可能なコトです
    私が直接相談を受けた読者さんの中に
    海外移住された方も幾人か居らっしゃいますしね
    その時その時の状況に応じて
    出来る範囲でやれること、やっていきましょう
    私にも知恵出しくらいは出来るかもしれませんので
    何かあれば気軽にご相談くださいませ
    心豊かな生活、応援してます
    今後も一緒に頑張ってきましょ~

  3. rara より:

    早速の丁寧な解説とご回答ありがとうございます< (_ _)>
    福島と六ヶ所の比較など、とても納得です。明快な考察・分析に何度もうなずきながら読みました。六ヶ所村の記事を読んでから強く抱いていた不安が解消されました。数字で見ると福島の現状が歴然としていて、あらためて一刻も早い移住の必要性を痛感しました。もちろん札幌に引っ越すことはゴールではないので、アンテナは高く、を心がけて暮らして行こうと思いますが、4月がとってもとっても楽しみになりました。kurahasiさんは我家の先生です!本当にありがとうございました。これからもブログ楽しみにしてます。