前編で作った燻製肉やら乾燥肉やら干し肉やら。
その辺りを保存用にすべく、更なる乾燥工程に入ってきます。
ココで乾燥させる方法や、その条件などを説明してきますよー。
乾燥は一般的には外でネット被せて干したり、
或いは湿度の低い倉庫チックな場所で干したりするようです。
乾燥シートなるものに包んだり、乾燥する冷蔵庫なんてのもあるようです。
私の場合完全に部屋の中で普通に放置する感じでやりました。
なので、部屋の状態からご紹介。
室温20度、湿度45%ってトコですかね。
北海道の他の家だともうちょっと湿度は低いかも?
何せ私の部屋にはアレが居らっしゃるんですよ。
ミドリフグさんです。
いつも通りピンボケなのは勘弁してね。
コイツの撮影は難しいのです。
彼(彼女?)は熱帯魚であるからして、
水槽にはヒーターが入ってます。
なので、あんまり湿度は下がらんのです。
というか都市部に住んでると外で干せる環境の人ってあんまり居ない気がします。
とゆーことで、室内で干す以外あんまり思いつきません。
やり方は既に何度か紹介してる通りなんですが、
カセットコンロにダンボール燻製器2号君を載せて弱火で30分。
そしたら火を止めてひっくり返して、空気清浄機の空気放出口の上に設置。
そのまま放置、です。
コレを毎日繰り返す感じ。
下の肉が乾燥初日の肉です。
上の肉が乾燥二日目の肉です。
煙で1時間燻され、一日経った状態ですね。
この時点で外側の膜というんでしょうか、
なにやら硬いペットボトル的な感触になってます。
一日乾燥くらいだと押せばヘコむ感じなんですが、二日経つとカチカチです。
二日目状態の肉を切ってみました。
胸肉一枚のデカいヤツがコレです。
随分ちっちゃくなっちゃって・・・。
ハッキリ言って切るのが大変です。
ホントねペットボトル切る感触。
包丁突き刺して切れ目入れてから押し切ります。
ただ、内側はいい感じに半生とゆーか完全にアレです、ハムだ。
恐らくこれくらいが、保存と味の兼ね合いが最もバランス取れてる瞬間。
食べるとですね、外側の部分はスルメのような感触&味。
実際、程よく美味しかったです。
外側スルメで中側はジューシーさの残ったハム。
卵の方も同様で、外側はスルメちっく、内側は普通の卵でした。
上が二日目な肉(干し肉)で下が三日目な肉(燻製肉)です。
見た目それほど乾きが進行してるようには見えません。
ですが、卵の方に劇的な変化が起こりました。
こちらが乾燥三日の卵です。
随分小さくなりましたねー。
でもサイズが劇的な変化ってんじゃないんです。
見てくださいよコレ。
包丁で切ろうとしたら割れました。
もうパッキパキです。
食べた感触もね、もうプラスチックにしか感じられない。
コレはコレで珍味なのかな?と思えなくもないですが、
正直美味しくないです。
ということで、卵常温一週間保存は断念。
これ以上の乾燥を防ぐ為に、ビン詰めして水4醤油1の混合液に漬けました。
コレは冷蔵庫に保存して、煮込み系料理の時に使うコトにします。
卵乾燥工程で思ったことですが、
常に表面がしっとりしてるんですよ。
内部の水分が、外に出続けるよーな仕組みなんでしょう。
なので、乾燥させ続けないと菌が繁殖してしまいますし。
乾燥させ過ぎると、人の食べ物と思えない程乾燥してしまう。
正直手詰まりです。
卵の保存は生のままで、ってのがやはり基本ですね。
冷蔵庫利用した保存では、漬け汁に漬けて一週間は余裕ですが(やったことある)
漬け汁状態で常温だと、恐らくあっちゅーまに腐ります。(コッチはやったことない)
うん、茹でた卵の常温保存は諦めよう。
ところで、私がコレ等を作る際に、余り殺菌重視してない理由についてです。
私の乾燥方法では、最低一日一回は30分のコンロ弱火による炙り作業が入ります。
ダンボール内部の温度は測ってないですが、多分50度くらい。
ただ、熱気の温度はかなり高いと思います。
例えばフライパンで何か焼く際ですが、
フライパン底面の温度は、直接火に当たってます。
ガスコンロで出る温度はざっと1700度。
ですが、フライパンは当然そんな温度にゃなりません。
というかロウソクの炎すら1000度は軽く超えますし。
だからなんだって話ですね。
何となくこの熱気で、表面の菌類死ぬんじゃねーかなっていう淡い期待です。
具体的な理屈はよくわからん!
でもまぁこの炙り作業、毎日カレーに火入れる程度の効果はあると思ってます。
後は実際に乾燥された肉表面を毎日の微炙りして、
どんだけの期間食えるかを実験する方針。
結果はまだ出てませんが、
なんとなく囲炉裏の上に吊るされた魚は偉大だなぁ、とか思ってます。
さて、話を戻して、コチラは切って乾燥させてる三日目の肉。(燻製肉)
皿に載せるとカランカラーンって音がする状態です。
卵と違ってこっちはまだまだ乾燥させられそう。
最初、包丁の刃が通らなかったので、
カッターで切れ目入れてから全体重載せました。
見た目ではまだ内部もしっとり状態ですけどね。
齧るとアレです。「かんかい」
コマイの干物のカンカイですコレ。
あの硬さです、コレはヤバイ。
カンカイがわからん人は、ホタテの貝柱の干物を想像すると近いかもしれません。
ただ、アレより水分量多くて、アレより硬いんですよ。
味は更にいい感じになりつつあります。
塩分量少なめで作った効果が出てきたというか、
身が縮むことで丁度よい塩加減になってきました。
こっから完全な推測なんですが、物語に出てくるよーな干し肉って。
こーゆーレベルの干し具合で、もう少し塩を濃くしたモノじゃないのかな、と。
表面のカチカチ具合見ると、コレで既に一週間は常温保存出来そうなんですよね。
塩分濃度を上げる件については、
保存の為というよりも、塩を持ち歩く代わりな気がしてきました。
とにかく硬いんです、コレそのまま齧るもんじゃねーよ。
初挑戦の時のアレを思い出してください。
超しょっぱかったコイツですが、
刻んで汁物に入れると、汁自体に塩入れずとも、
丁度よい味加減になって、肉も美味しかったのです。
なので、この時の塩加減で今回ばりに乾燥させたモノを旅の際に持ち歩き、
ナイフで切って(削って)鍋作る、とかが便利だと思うんです。
もう少し乾燥進んだらコッチも挑戦してみます。
あ、それと皆さんがコレ系挑戦する時の注意点。
どの程度の保存で食べるかとか、
どんくらい塩効かせるか、乾燥させるか、
どの程度の腐敗具合まで食べるか等々。
皆さんの体力やら免疫力にて各々判断してください。
また、この乾燥肉は、多分もの凄く消化に悪いです。
よーーーーーく噛んで食べましょう。
スルメとかの乾物と一緒の扱いで考えればOK。
とりあえず次はスープにINですね。